乾燥肌の人のなかには、できればファンデーションを使いたくないという人が多いようです。
ファンデーションには、肌の負担になるというイメージがあります。でも、これは本当でしょうか?
ここでは、
- ファンデーションは肌の負担になる?
- ファンデーションと乾燥の関係は?
- 薬用ファンデーションって何?
といった疑問について調べてみました。
また、ファンデーションで肌をケアするという逆転の発想の「メディケイテッド リキッドファンデーション」を取り上げ、実際のところどうなのか口コミ情報をチェックしてみたいと思います。
実は肌への影響が少ないファンデーション
化粧水や美容液は肌に水分やうるおいを与えてくれる肌に良いもの。ファンデーションは肌悩みを隠すために仕方なく使う肌に悪いもの。
何となくこんなふうに考えている人もいると思います。
結論から言うと、ファンデーションはそんなに肌に影響を与えません。
というのも、化粧水や美容液であれば角層まで成分が浸透して肌に何らかの影響を与えますが、ファンデーションはそうではありません。角層にも浸透せず、ただ単に肌の上にのっているだけだからです。
また、特にパウダーファンデーションは紫外線をカットする働きがあるなど、塗っておくだけで肌をガードしてくれることも。上手に使えば、肌の負担になるどころか、肌を守る頼もしい味方になってくれるでしょう。
なぜかイメージの悪いファンデーション
資生堂が5,000名の女性を対象にして行ったアンケート(2018年6月実施)によれば、7割の女性がファンデーションは肌に悪いと考えていることが分かりました。
そして、肌に悪いと思う理由については、
- 毛穴が詰まりそう…66.2%
- 肌呼吸しづらくなりそう…52.7%
- 乾燥の原因になりそうだから…23.7%
といった回答が寄せられました。
素肌VS.ファンデ│乾燥と皮脂の量を比べてみた
さらに資生堂は専門家の協力のもと、20~30代の女性30名を対象に次のような実験を行いました。
- 顔の右半分…ファンデーションを塗布
- 顔の左半分…無塗布(素肌)
6時間経過後の水分量と皮脂量を比較したところ、面白い結果になりました。
水分量ではファンデーションを塗った肌の方が3.2%高く、皮脂量では素肌の方が9.6%高かったのです。
【専門家の見解】ファンデーションはインナードライを防ぐ
この実験を監修した日比野佐和子医師は次のように述べています。
実験によって明らかになったノーファンデによる肌の水分量の低下・皮脂量の増加が表すのは、インナードライのサインかもしれません。インナードライとは、乾燥から肌を守ろうとして肌表面は過剰な皮脂を分泌してテカっているのに対して、肌の内部の水分量が減っている状態です。過剰な皮脂が酸化することによって、化粧崩れやくすみの原因になったり、赤みなどの見た目のコンディションの悪化、敏感肌の人は肌あれに至ったりすることもあります。
乾燥しはじめる冬の初めから、気づかないうちにインナードライの傾向がみられるようになる方も多いと思いますが、ファンデーションをぬかりなく、こまめに塗布することが予防の一助となるといえます。
資生堂の薬用ファンデーションとは
ファンデーションが一般的なイメージとは反対に、肌に良い影響を与えてくれるものであることが分かりました。
ファンデーションは肌を守るもの…この気づきの先にあるのが、ファンデーションで積極的に肌をケアするという新発想です。
資生堂は「ファンデで肌荒れケアとニキビを防ぐ」というコンセプトで製品を開発し、医薬部外品の承認をとっています。これが薬用ファンデーションです。
特徴的な成分には次ぐのものがあります。
- トラネキサム酸…肌荒れ予防の有効成分
- グリチルリチン酸ジカリウム…ニキビ予防の有効成分(リキッドに配合)
- グリチルレチン酸ステアリル…ニキビ予防の有効成分(パウダーに配合)
dプログラムの薬用ファンデーションにはリキッドとパウダーがあり、乾燥が気になる人にはリキッドが勧められています。ここから先はリキッドの方を取り上げます。
【口コミ情報】メディケイテッド リキッドファンデーション(dプログラム)
dプログラム(資生堂)の薬用ファンデーションのひとつ、メディケイテッド リキッドファンデーションを実際に使用したユーザーはどのような印象を持ったのでしょうか。口コミ情報をチェックしてみましょう。
「カバー力もあり、薄く伸ばせば毛穴が目立たないナチュラル肌に」
「肌が敏感になっているとき用。できるだけ刺激を避けるために使っています」
「乾燥でできたフェイスラインの大人ニキビが落ち着いたような気が」
「肌にとても優しいファンデ。カバー力はあまりないかな」
「少しうるおいが足りず、崩れやすいのがネックですね」
「肌の負担が減りました。ニキビ改善の実感はまだありません」
口コミ情報を見た印象
肌に優しいという点については、多くの人が認めています。それ以外についての使用感は個人差が大きいようです。肌の乾燥、ニキビの予防効果、カバー力、崩れやすさなどは賛否両論あり、良いという人も悪いという人も同じくらいの割合だと感じました。
まとめ
いかがでしたでしょうか。ファンデーションは肌に悪いというイメージがありましたが、実際にはそうではありませんでしたね。
お出かけのときにファンデーションを塗っておけば、肌の乾燥や皮脂の過剰な分泌を防ぐ効果を期待できます。
肌に何もつけない"自然のまま"のライフスタイルには憧れもありますが、「実際にやったら肌荒れした」という話はよく耳にします。
ここで紹介した実験結果が示す通り、ファンデなしの素肌では水分量が低下し、皮脂量が増加します。ニキビができたり、肌が荒れたりするのも当然といえば当然です。
ファンデーションは上手に使えば、肌の乾燥対策にもなります。ただし、その場合は、乾燥につながる紫外線吸収剤や、精油、香料、タール色素といったアレルギーリスクのある成分は避けるべきでしょう。
日中もスキンケアを継続したいという人には薬用ファンデーションという、さらにその先を行く選択肢もあります。